今までは、自分の中でモヤモヤと考えてただけのことなんですが、整理したくなったので、ここで『仕事ができない人』についてまとめてみたいと思います。
1.まず否定したいこと
仕事ができない人は、こういう人では“ない”。
・学校でテストの点数が悪かった。
・最終学歴が『高卒』とか『中卒』である。
・長いこと引き篭っていたので仕事の経験が著しく少ない。
・実家住まいで、独り立ちができていない。
・人生経験が浅い。
・肥満体型である。
・メモをとらない。
これらのことは、仕事ができないことと関係なし!
関係ないので、考えても時間の無駄です。
無駄なので、さっさと次に進みましょう。
2.仕事ができない人の共通点
仕事ができない人は、こんな人です。
・学習能力がない。
・要領が悪い。
・自分のミスを人や体制のせいにする。
・自己客観視ができない。
大体この4つに集約されるでしょう。
以下にそれぞれの詳細を述べます。
まず、学習能力がない人について。
ここで言う学習能力とは、冒頭で否定している通り、学校での成績のことではありません。『同じミスや失敗を繰り返す人』や、『基礎ができても応用ができない人』のことです。
例えば同じミスを繰り返す人は、ミスをした経験から何も学んでいないのです。
「気をつけます」と言うのは、「具体的な対策はありません」と言うことと同義です。
ひとつのミスから学べることは、実はとても多いのです。
何が原因だったのか? 自分の体調か、手法が間違っていたのか、見落としたことはなかったか、なぜ見落としたのか、システムが悪いのか。
そしてこのミスは、他の作業でも起こりえることではないか、と考え、対策を立ててみることが大切です。そうすると、そこだけではなく、他の作業で同じミスを繰り返すことはなくなります。
応用ができない人は、こういったことが起こります。
まず基礎として、簡単にできる『A』という作業を教え、それができたら、少し難しい『B』という作業を教えます。
実は『B』という作業は、『A』ができていれば、その応用が効くのですが、それに気付かず、まったく新規の作業として『B』の作業をおぼえようとするから、習得が遅いのです。
新しい作業を教わったとき、「ああこれはさっきのやつと同じことだ」、とか、「あの作業と似てるから、ここに気をつければいいんだな」と気づくことが習得への第一歩です。
次に、要領が悪い人について。
帰宅時、家の玄関の目の前に来てから鍵を探し出す人、大根の皮をむくのに、洗うことに時間をかける人、などがこれにあたります。
要するに、時間の使い方をわかっていない、効率が悪いということにすら気づいていない。
もっと言うと、これを何度も繰り返す人は、学習能力がない人ですね。
仕事の優先順位付けが下手な人も要領が悪いです。
手を抜いても他への悪影響がないなら、手を抜いて短時間で済ませてみる。
今、自分がこの作業をやることで、他の人を待たせてしまっていないか、と考えてみる。
後回しできる作業は後回しする(ただし忙しいとき限定。手が空いてるなら、やってよし)。
今この作業をやるべきか、と自然に判断できる人は、要領が良い人です。
次に、自分のミスを人や体制のせいにする人について。
ミスを指摘されたとき、それをまっすぐに受け止め、素直に反省できる人って、本当に少ないです。
“意地”って、なんなんでしょうね。不思議な感情です。人に指摘されると、ついつい意地を張ってしまって言い訳を始め、自分を正当化し、周囲の責任にする。
この感情に抗うことはとても難しい。ぐっ!と我慢し、意地を張らず素直に「すみません」と言えること、あなたにできますか?
「すみません」
「ごめん」
このたった一言を言えない人が大多数です。大抵はその前に言い訳をしだします。
そしてその言い訳は、現実を見ようとせず、自分を正当化することが目的ですから、往々にして理屈が通ってないし、論理が飛躍しすぎていて、時に突拍子もないことを喋り出します。
ですから、それを聞いている周りからすれば、自己正当化の為の言い訳ということがまるわかりなのです。聞いてるこちらが恥ずかしくなってきますな。
なぜこれが“仕事ができない”理由に繋がるのか。
こういった人は、自分のミスや失敗を他へ責任転嫁し、自分を改善しようとしません。つまり成長しないのです。
よって、自分の能力が高くならず、いつまで経っても仕事ができないまま、となるわけです。後輩に追い抜かれるのも時間の問題でしょう。
自分の失敗のみならず、人の失敗さえも自分のこととして捉え、自己改善を積み重ねていける人は、仕事のできる人です。
『人の振り見て我が振り直せ』とはよく言ったものですね。
最後に、自己客観視ができない人について。
これは上に書いたことのまとめのようなものです。
つまり、「ああ自分はあの時の失敗をまたやってしまった。あの時の失敗から学ぶべきだった」と気付けない人。
「あ、今の手順はちょっと効率悪かったな。次は違うやり方でやってみよう。あの人は要領がいいから、あのやり方を参考にしてみよう。あの人のやり方と自分のやり方はどう違うのだろう」と考えられない人。
「今自分は必死になって言い訳をしてしまった。本当は自分が悪いのに…」と思えない人。
要するに、上で解説した
・物事から何も学んでいない。何も得ていない。
・今の作業は要領が悪かった。時間を無駄にしてしまった。
・今のは自分のミスなのに、人のせいにしてしまった。
ということ自体に気づいていない人。余談ですが、よくありがちなのは、『自分もやってるくせに人には注意する』という行為。
これ、本当に嫌われます。そういう人に注意されても、「お前だってそうじゃねぇか!」と思うだけです。
ここで、「人に言う前に自分も直そう」と考える人は、自分を客観的に見れる人です。
3.最後に
思いつくかぎり書いてみました。もっと色々あるかもしれません。
しかし私の経験上、おぼえの悪い人や、仕事の効率が悪い人、勤続年数は長いのに、新人にどんどん追い抜かれる人、などは、上で解説した項目に当てはまっています。
些細なことであっても、それが積み重なると、とても大きな差になってしまうことを覚えておきましょう。